配管溶接工とはどんな仕事?
- 海外 組合
- Aug 8, 2023
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私たちの身の回りには、水やガスなど日々の生活を支える資源を供給するためのパイプが数多く存在し、これらは「配管」と呼ばれます。工場のような規模の大きな施設では、このような配管が特に多くなっており、ものづくりの現場においても欠かすことのできない設備です。
そんな配管を設置する工事では、基本的に溶接技術が用いられることが多く、その作業を「配管溶接」といいます。今回はそんな配管溶接の基礎知識や主な方法、配管溶接工の主な資格などをご紹介します。
配管溶接とは
配管を接続する方法には、開先(かいさき・配管の接続部分)をネジのような形状に加工して(ネジ山を作ってオスとメスの)2本の配管をつなげる「ねじ込み接続」や、開先の外周にボルトとナットを取り付けられるよう加工してつなげる「フランジ接続」などがあります。しかし、これらの接続方法は「圧力に弱い」という欠点があり、水のような高圧が加わるものを供給する配管の接続方法としては適していません。
これに対し、配管の接続部分に溶接施工を行い、2本の配管をつなげる「配管溶接」は圧力に強く、水のような高圧が加わるものの供給にも対応できるというメリットがあります。すなわち配管溶接とは、配管の接続方法の中でも「特に高い耐久性や強度が得られる方法」であると考えると分かりやすいでしょう。
ちなみに配管溶接の方法には、配管そのものを突き合わせた状態で溶接する「突き合わせ溶接」と、接続部分にフランジやソケットを取りつけ固定した状態で溶接する「差し込み溶接」の2種類があります。
配管溶接工の仕事内容
配管溶接工とは、一言でいうと「配管を溶接する仕事を行う人」のことを指しますが、配管溶接とはただ配管を加熱し、接続すればよいわけではありません。
例えば、工場の天井に配管を設置するケースは数多くありますが、この際には作業そのものが非常に困難となり、高い技術が必要となるだけでなく、天井を加熱してしまうことによる破損やほかの配管への影響も考えなければなりません。そのため、配管溶接工の仕事には溶接作業そのものだけでなく、作業を安全に行うための準備や事前確認も含まれます。
また、配管溶接工の仕事には溶接作業を行った後の検査も含まれます。具体的には「超音波検査」と「放射線検査」の2つは配管溶接工が行う検査となっており、溶接機器の使用方法を覚えるだけでは就くことのできない、難易度の高い仕事といえるでしょう。
ちなみに配管溶接工と配管工を同じ仕事だと考える方は少なくありませんが、配管工は溶接に限らず配管の設置やメンテナンスを幅広く行うため、配管溶接工に比べると仕事の範囲が広いという違いがあります。
https://04510.jp/times/technology/article128/
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